10.04
イスラムの聖地を抱える国、サウジアラビア、鉄分を含んだ赤い砂漠を上空から見たら?
中東、アラビア半島の8割を領有する国、サウジアラビア王国。
2019年に、やっと観光ビザが解禁されたばかりでしたが、新型コロナの影響で外務省から2020年8月現在、渡航中止勧告が出されています。
サウジアラビアは、王家の名称を国名とする国です。
面積は2,206,714km2、人口33,414千人の国であり、日本と比較するとその面積は5.8倍、人口はおよそ4分の1です。
国土の大半は砂漠に覆われており、北部にネフド砂漠、南部にルブアルハリ砂漠、そしてその間を幅約50km、長さおよそ1500kmのダフナー砂漠が結びます。
ダフナー砂漠は、鉄分を含んでいるため、上空から見ると三日月のような形に見えます。
添付の地図でも、この砂漠がリヤドの東からメッカを中心とした円弧状に弓なりにシナイ半島に向かって伸びていることがわかるように作図しています。
サウジアラビアにはわずかですが森林もあります。
サウジアラビアの紅海側に南北に連なる標高2500メートル前後に達する山々を、紅海から吹く西風が上昇し、この地域を毎日のように霧で覆います。霧は主にヒノキ科ビャクシン属の樹木からなる森林をはぐくんでいます。
さて、サウジアラビアの人口センサスの歴史を見ていきましょう。
サウジアラビアの人口センサス史
現在のサウジアラビアが建国された1902年の人口はおよそ200万人と推定されています。
サウジアラビアにおける最初の人口センサスは、1962年から1963年にかけて行われましたが、その大部分は不完全なものであるとみなされ、結果のほとんどは政府によって否認されました。
正式な第1回目の人口センサスが行われたのは1974年になってからです。
このセンサスでは、遊牧民の全数調査が試みられ、遊牧地域の地図作成や遊牧民がいると思われる水源地の特定などの予備的な多くの作業が行われました。
最初の完全なセンサスと言われていますが、政府の期待に反し、得られた情報はわずかなものでした。
その後、1992年に第2回、2004年に第3回、2010年に第4回の人口センサスが行われました。今年2020年は、10年ぶりとなる第5回目の人口センサスの年です。
サウジアラビアにおける人口の変遷を下表にまとめました。
サウジアラビアの人口の変遷
センサス実施年 | 総人口 | 備考 |
1974年 | 7,009,466人 |
定住人口:5,147,056人 遊牧民人口:1,862,410人 |
1992年 | 16,948,388人 |
男性:9,479,973人 女性:7,468,415人 |
2004年 | 22,678,262人 |
男性:12,557,240人 女性:10,121,022人 |
2010年 | 27,236,156人 |
男性:15,531,471人 女性:11,704,685人 |
<参考>
・SAUDI CENSUS https://saudicensus.sa/
・Eliane domschke and Doreen S.Goyer,THE HANDBOOK OF NATIONAL POPULATION CENSUSES,Africa and Asia
・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』