07.05
世界で最も面積の大きな国、ロシア!1000万都市モスクワのみ人口増が加速
世界最大の面積を持つ国ロシア、その面積は17,098,246km2、その国土はヨーロッパ東部からシベリア(アジア北部)に広がります。
アジアとヨーロッパを合わせた面積およそ53,168,000km2の32%に相当します。
ロシアの国名は、中世の東ヨーロッパにあった地名「ルーシ」に由来します。
「ルーシの地」は、ドニプロ川の中流域に存在していたとされ、現在のウクライナの首都キエフが、この地域に含まれます。
「ルーシの地」は、9世紀から13世紀半ばにかけて存在したキエフ大公国の中枢であり、大公国の国号となりました。
この「ルーシ」ですが、ベラルーシの「ルーシ」と同じです。ベラルーシは、以前は白ロシアと呼ばれていました。
さて、ロシアの人口ですが、1989年まで増加していましたが、その後2010年まで減少傾向が続きます(下表)。近年では、2019年にかけてやや人口が増加したようです。
ロシアの年別人口(英語版Wikipediaより)
年 | 人口 |
1897年 | 67,473,000人 |
1926年 | 93,459,000人 |
1939年 | 108,377,000人 |
1959年 | 117,534,000人 |
1970年 | 130,079,000人 |
1979年 | 137,552,000人 |
1989年 | 147,386,000人 |
2002年 | 145,166,731人 |
2010年 | 142,856,836人 |
2019年 | 146,780,720人 |
2020年 | 146,748,590人 |
ロシアの大都市の人口変化はどうでしょうか。
2012年7月1日における推計値によると、ロシアにはモスクワをはじめ合計14の都市が100万人を超えています。
これらの都市のうち、200万人を超える都市はモスクワとサンクトペテルブルクの2都市のみです。
1970年と1989年、2012年の人口を比較してみました。
1989年の調査時には、すべての都市で人口増加していたものが、2012年にはモスクワを除き人口増加は鈍化し、ニジニーノヴゴロド、サマラ、ウファ、ペルミの5つの都市では減少に転じています。
一方でモスクワの人口は1970年から1989年にかけての19年間で183万人の人口増(1年でほぼ10万人の増加)であったのが、1989年から2012年にかけての23年間で315万人増加(1年で13万人以上の増加)しており、あきらかに人口集中が加速しています。
ロシアとしての人口減少の中、モスクワへの一極集中が際立っていると言えるでしょう。
ロシアの100万都市の近年の人口変化
都市名\調査日 | 1970年1月15日 | 1989年1月12日 | 2012年7月1日 |
モスクワ | 6,941,961人 | 8,769,117人 | 11,918,057人 |
サンクトペテルブルク | 3,512,974人 | 4,460,424人 | 4,990,602人 |
ノボシビルスク | 1,160,963人 | 1,436,516人 | 1,511,369人 |
エカテリンブルグ | 1,025,045人 | 1,364,621人 | 1,386,909人 |
ニジニーノヴゴロド | 1,170,333人 | 1,438,133人 | 1,257,260人 |
サマラ | 1,044,849人 | 1,254,460人 | 1,170,381人 |
カザン | 868,537人 | 1,094,378人 | 1,168,745人 |
オムスク | 821,151人 | 1,148,418人 | 1,158,627人 |
チェリャビンスク | 875,210人 | 1,141,777人 | 1,149,829人 |
ロストフ・ナ・ドヌー | 788,827人 | 1,019,305人 | 1,100,091人 |
ウファ | 770,905人 | 1,082,052人 | 1,075,007人 |
ボルゴグラード | 817,647人 | 998,894人 | 1,018,762人 |
ペルミ | 850,324人 | 1,090,944人 | 1,007,272人 |
クラスノヤルスク | 648,113人 | 912,629人 | 1,006,856人 |
<参照>
・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
・牧英夫編著,世界地名ルーツ辞典,創拓社,1990
・国際連合 人口統計年鑑システム https://unstats.un.org/unsd/demographic-social/products/dyb/