2025
06.15

令和2年国勢調査結果による日本の人口集中地区(9)~北海道石狩市および札幌市北部

ブログ, 日本の人口集中地区(地域別)

2020(令和2)年の国勢調査結果に基づき、人口集中地区を地域別に紹介するシリーズの9回目、札幌市の北に位置する石狩市および札幌市北部の人口集中地区を取り上げます。

概要

ここで紹介する人口集中地区は、石狩市および札幌市北部の市街地、石狩市Ⅰ、Ⅱ、札幌市北区Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、札幌市東区、札幌市西区、札幌市手稲区の計8つの都市です。

個別の人口集中地区で人口、面積の最大はともに札幌市東区人口集中地区の人口25万5174人、面積31.74km2、人口密度の最大は札幌市西区人口集中地区の8607.2人/km2でした。

一方、人口および面積の最小は札幌市人口集中地区Ⅲの人口5849人、面積1.13km2、人口密度の最小は石狩市人口集中地区Ⅰの5088.5人/km2でした。

図1.石狩市および札幌市北部の人口集中地区

表1.人口集中地区とその人口、面積、人口密度(令和2年度国勢調査結果による)

地域名(人口集中地区) 人口
(人)
面積
(km2
人口密度
(人/km2
石狩市 人口集中地区Ⅰ 23,000 4.52 5,088.5
石狩市 人口集中地区Ⅱ 21,733 3.50 6,209.4
札幌市北区 人口集中地区Ⅱ 33,259 5.54 6,003.4
札幌市北区 人口集中地区Ⅰ 241,070 30.31 7,953.5
札幌市北区 人口集中地区Ⅲ 5,849 1.13 5,176.1
札幌市東区 人口集中地区 255,174 31.74 8,039.5
札幌市西区 人口集中地区 214,749 24.95 8,607.2
札幌市手稲区 人口集中地区 138,048 21.86 6,315.1

※表中の最大値を太字、最小値を斜体で示した。

石狩市 人口集中地区Ⅰ

石狩川河口部左岸、石狩湾より4km内陸に位置し、市街地北東端を茨戸(ばらと)川、南西端を南北に伸びる防風林に接します。昭和30年代には農地が広がっていましたが、昭和40年代以降札幌市のベッドタウンとして発展しました。

図2.令和2年国勢調査結果による石狩市人口集中地区Ⅰ

~人口集中地区概要(令和2年国勢調査結果)~

人口集中地区名:石狩市(いしかりし) 人口集中地区Ⅰ
場所:北海道石狩市花川北六条(はなかわきた6じょう)一丁目の一部ほか石狩市中心部一帯(詳細省略)
人口集中地区の人口:2万3000人 [平成27年:2万2628人]
人口増減数(平成27年との差):372人(人口増減率:1.6%)
人口集中地区の面積:4.52km2 [平成27年:3.99km2
面積増減数(平成27年との差):0.53km2(面積増減率:13.3%)
人口集中地区の人口密度:5088.5人/km2 [平成27年:5671.2人/km2
人口集中地区の世帯:9996世帯 [平成27年:9412世帯]
世帯数増減数(平成27年との差):584世帯(世帯数増減率:6.2%)
最も近い人口集中地区:北海道石狩市 人口集中地区Ⅱ(直線距離:0.1km・主要道:道道44号0.3km)

図3.石狩市人口集中地区Ⅰの空中写真(国土地理院地図・空中写真閲覧サービス(撮影:2020年9月29日)より作成)

石狩市 人口集中地区Ⅱ

石狩市人口集中地区Ⅰから防風林を挟んで西、花川南地区の主要部と樽川地区の一部を占める閑静な住宅街です。花川南地区は、札幌オリンピックに向け発展著しい昭和40年代初頭に造成を開始した民間住宅団地、新札幌団地が前身です。

図4.令和2年国勢調査結果による石狩市人口集中地区Ⅱ

~人口集中地区概要(令和2年国勢調査結果)~

人口集中地区名:石狩市(いしかりし) 人口集中地区Ⅱ
場所:北海道石狩市樽川三条(たるかわ3じょう)一~三丁目、樽川四条(たるかわ4じょう)一~三丁目、樽川五条(たるかわ5じょう)一~三丁目、樽川六条(たるかわ6じょう)一・二丁目、樽川六条三丁目の一部、樽川七条(たるかわ7じょう)一~三丁目、樽川八条(たるかわ8じょう)一・二丁目、樽川八条三丁目の一部、樽川九条(たるかわ9じょう)一~三丁目、花川南二条(はなかわみなみ2じょう)一丁目の一部、花川南三条(はなかわみなみ3じょう)一丁目、花川南三条二丁目の一部、花川南四条(はなかわみなみ4じょぷう)一・二丁目、花川南四条三丁目の一部、花川南五条(はなかわみなみ5じょう)一~三丁目、花川南五条四丁目の一部、花川南六条(はなかわみなみ6じょう)一~五丁目、花川南七条(はなかわみなみ7じょう)一~五丁目、花川南八条(はなかわみなみ8じょう)一~五丁目、花川南九条(はなかわみなみ9じょう)一~三丁目、花川南九条四丁目の一部、花川南十条(はなかわみなみ10じょう)一丁目の一部、花川南十条二~四丁目
人口集中地区の人口:2万1733人 [平成27年:2万0412人]
人口増減数(平成27年との差):1321人(人口増減率:6.5%)
人口集中地区の面積:3.50km2 [平成27年:3.04km2
面積増減数(平成27年との差):0.46km2(面積増減率:15.1%)
人口集中地区の人口密度:6209.4人/km2 [平成27年:6714.5人/km2
人口集中地区の世帯:8332世帯 [平成27年:7718世帯]
世帯数増減数(平成27年との差):614世帯(世帯数増減率:8.0%)
最も近い人口集中地区:北海道石狩市 人口集中地区Ⅰ(直線距離:0.1km・主要道:道道44号0.3km)

図5.石狩市人口集中地区Ⅰの空中写真(国土地理院地図・空中写真閲覧サービス(撮影:2020年9月29日)より作成)

札幌市北区 人口集中地区Ⅱ

札幌市北区あいの里から拓北にかけて広がる住宅街です。北海道教育大学など学術機関が揃い学園都市とも呼ばれるあいの里は、1980年代より整備されたニュータウンであり、今もJR札沼線の南、南あいの里で開発が続きます。

図6.令和2年国勢調査結果による札幌市北区人口集中地区Ⅱ

~人口集中地区概要(令和2年国勢調査結果)~

人口集中地区名:札幌市北区(さっぽろしきたく) 人口集中地区Ⅱ
場所:北海道札幌市北区あいの里一条(あいのさと1じょう)三~七丁目、あいの里二条(あいのさと2じょう)一~七丁目、あいの里二条八丁目の一部、あいの里三条(あいのさと3じょう)一~八・十丁目、あいの里三条九丁目の一部、あいの里四条(あいのさと4じょう)一~六・八丁目、あいの里四条七丁目の一部、あいの里五条(あいのさと5じょう)三丁目、南あいの里(みなみあいのさと)三・六・七丁目のそれぞれ一部、南あいの里四・五丁目、拓北一条(たくほく1じょう)二~四丁目、拓北二条(たくほく2じょう)一・二丁目のそれぞれ一部、拓北二条三・四丁目、拓北三条(たくほく3じょう)一・三・四丁目、拓北三条二丁目の一部、拓北四条(たくほく4じょう)一~四丁目、拓北五条(たくほく5じょう)一~五丁目、拓北六条(たくほく6じょう)一~五丁目、拓北七条(たくほく7じょう)一~五丁目、拓北八条(たくほく8じょう)一・三丁目のそれぞれ一部、拓北八条二・四・五丁目
人口集中地区の人口:3万3259人 [平成27年:3万1589人]
人口増減数(平成27年との差):1670人(人口増減率:5.3%)
人口集中地区の面積:5.54km2 [平成27年:5.40km2
面積増減数(平成27年との差):0.14km2(面積増減率:2.6%)
人口集中地区の人口密度:6003.4人/km2 [平成27年:5849.8人/km2
人口集中地区の世帯:1万2972世帯 [平成27年:1万1889世帯]
世帯数増減数(平成27年との差):1083世帯(世帯数増減率:9.1%)
最も近い人口集中地区:北海道札幌市北区 人口集中地区Ⅰ(直線距離:0.01km・主要道:道道0.2km)

図7.札幌市北区人口集中地区Ⅱの空中写真(国土地理院地図・空中写真閲覧サービス(撮影:2020年9月29日)より作成)

札幌市北区 人口集中地区Ⅰ

札幌中心部のJR札幌駅から北側に向かって、くさび形に市街地が広がっています。駅のすぐ北には広大な敷地を有する北海道大学が位置し、キャンパス内のポプラ並木やイチョウ並木は、有名な観光スポットにもなっています。

図8.令和2年国勢調査結果による札幌市北区人口集中地区Ⅰ

~人口集中地区概要(令和2年国勢調査結果)~

人口集中地区名:札幌市北区(さっぽろしきたく) 人口集中地区Ⅰ
場所:北海道札幌市北区北二十四条西(きた24じょうにし)六丁目ほか札幌市北区中心部一帯(詳細省略)
人口集中地区の人口:24万1070人 [平成27年:23万8299人]
人口増減数(平成27年との差):2771人(人口増減率:1.2%)
人口集中地区の面積:30.31km2 [平成27年:29.05km2
面積増減数(平成27年との差):1.26km2(面積増減率:4.3%)
人口集中地区の人口密度:7953.5人/km2 [平成27年:8203.1人/km2
人口集中地区の世帯:12万1153世帯 [平成27年:11万6453世帯]
世帯数増減数(平成27年との差):4700世帯(世帯数増減率:4.0%)
最も近い人口集中地区:北海道札幌市東区 人口集中地区(隣接)、北海道札幌市中央区 人口集中地区(隣接)、北海道札幌市西区 人口集中地区(隣接)

図9.北海道大学のいちょう並木

札幌市北区 人口集中地区Ⅲ

明治時代に囚人たちの手によって開削されたとも言われる人工河川、新川の下流右岸に位置する住宅街です。南西縁~北西縁は札幌市手稲区の人口集中地区に隣接し、札幌市北区新川二丁目から新川七丁目にかけて広がります。

図10.令和2年国勢調査結果による札幌市北区人口集中地区Ⅲ

~人口集中地区概要(令和2年国勢調査結果)~

人口集中地区名:札幌市北区(さっぽろしきたく) 人口集中地区Ⅲ
場所:北海道札幌市北区新川西一条(しんかわにし1じょう)二~四・六・七丁目、新川(しんかわ)、新川西二条(しんかわにし2じょう)二~七丁目、新川西三条(しんかわにし3じょう)二・五~七丁目のそれぞれ一部、新川西三条三・四丁目、新川西四条(しんかわにし4じょう)三丁目の一部、新川西四条四丁目、新川西五条(しんかわにし5じょう)四丁目
人口集中地区の人口:5849人 [平成27年:5607人]
人口増減数(平成27年との差):242人(人口増減率:4.3%)
人口集中地区の面積:1.13km2 [平成27年:1.12km2
面積増減数(平成27年との差):0.01km2(面積増減率:0.9%)
人口集中地区の人口密度:5176.1人/km2 [平成27年:5006.3人/km2
人口集中地区の世帯:2129世帯 [平成27年:2005世帯]
世帯数増減数(平成27年との差):124世帯(世帯数増減率:6.2%)
最も近い人口集中地区:北海道札幌市手稲区 人口集中地区(隣接)

図11.札幌市北区人口集中地区Ⅲの空中写真(国土地理院地図・空中写真閲覧サービス(撮影:2020年9月29日)より作成)

札幌市東区 人口集中地区

札幌駅の北東側に市街地が広がり、西は国道5号線、南はJR函館本線を境とし、南東には豊平川が流れます。街の北東には、日系アメリカ人彫刻家イサム・ノグチが基本設計を手がけたアートパーク、モエレ沼公園が近接します。

図12.令和2年国勢調査結果による札幌市東区人口集中地区

~人口集中地区概要(令和2年国勢調査結果)~

人口集中地区名:札幌市東区(さっぽろしひがしく) 人口集中地区
場所:北海道札幌市東区北十一条東(きた11じょうひがし)七丁目ほか札幌市東区中心部一帯(詳細省略)
人口集中地区の人口:25万5174人 [平成27年:24万9339人]
人口増減数(平成27年との差):5835人(人口増減率:2.3%)
人口集中地区の面積:31.74km2 [平成27年:30.62km2
面積増減数(平成27年との差):1.12km2(面積増減率:3.7%)
人口集中地区の人口密度:8039.5人/km2 [平成27年:8143.0人/km2
人口集中地区の世帯:12万6943世帯 [平成27年:11万9603世帯]
世帯数増減数(平成27年との差):7340世帯(世帯数増減率:6.1%)
最も近い人口集中地区:北海道札幌市北区 人口集中地区Ⅰ(隣接)、北海道札幌市中央区 人口集中地区(隣接)、札幌市白石区 人口集中地区(隣接)

図13.モエレ沼公園。中央左の人工の山、モエレ山は平坦な札幌市東区で唯一の山です

札幌市西区 人口集中地区

標高1023mの手稲山に源を発する琴似発寒川(ことにはっさむがわ)の扇状地に市街地が広がります。北部のJR発寒駅北側の鉄工団地、南側の木工団地では地場産業が根付き、札幌市の産業の重要拠点の一つとなっています。

図14.令和2年国勢調査結果による札幌市西区人口集中地区

~人口集中地区概要(令和2年国勢調査結果)~

人口集中地区名:札幌市西区(さっぽろしにしく) 人口集中地区
場所:北海道札幌市西区琴似二条(ことに2じょう)七丁目ほか札幌市西区中心部一帯(詳細省略)
人口集中地区の人口:21万4749人 [平成27年:21万1996人]
人口増減数(平成27年との差):2753人(人口増減率:1.3%)
人口集中地区の面積:24.95km2 [平成27年:25.05km2
面積増減数(平成27年との差):-0.10km2(面積増減率:-0.4%)
人口集中地区の人口密度:8607.2人/km2 [平成27年:8462.9人/km2
人口集中地区の世帯:10万3210世帯 [平成27年:9万7308世帯]
世帯数増減数(平成27年との差):5902世帯(世帯数増減率:6.1%)
最も近い人口集中地区:北海道札幌市中央区 人口集中地区(隣接)、北海道札幌市北区 人口集中地区Ⅰ(隣接)、札幌市手稲区 人口集中地区(隣接)

図15.大倉山から見る西区中心部

札幌市手稲区 人口集中地区

南西部を手稲山に接し、新川、星置川に囲まれた平地部に街の大部分が広がります。手稲山は夜景で有名ですが、昭和初期の一時期日本第二の産出量を誇った鉱山でもあり、今でも金山という地名に当時の名残をとどめます。

図16.令和2年国勢調査結果による札幌市手稲区人口集中地区

~人口集中地区概要(令和2年国勢調査結果)~

人口集中地区名:札幌市手稲区(さっぽろしていねく) 人口集中地区
場所:北海道札幌市手稲区前田一条(まえだ1じょう)十一丁目ほか札幌市西手稲区中心部一帯(詳細省略)
人口集中地区の人口:13万8048人 [平成27年:13万7016人]
人口増減数(平成27年との差):1032人(人口増減率:0.8%)
人口集中地区の面積:21.86km2 [平成27年:21.61km2
面積増減数(平成27年との差):0.25km2(面積増減率:1.2%)
人口集中地区の人口密度:6315.1人/km2 [平成27年:6340.4人/km2
人口集中地区の世帯:5万9662世帯 [平成27年:5万6129世帯]
世帯数増減数(平成27年との差):3533世帯(世帯数増減率:6.3%)
最も近い人口集中地区:北海道札幌市西区 人口集中地区(隣接)、北海道札幌市北区 人口集中地区Ⅲ(隣接)

図17.手稲山中腹の手稲橋から見た札幌市(手稲区)の夜景

注:地図で見る統計(統計GIS,政府統計の総合窓口)の地図を加工して作成、ベースの地図は国土地理院ウェブサイト

<参照>

・政府の総合統計窓口 https://www.e-stat.go.jp/

・石狩市HP https://www.city.ishikari.hokkaido.jp/

・札幌市HP https://www.city.sapporo.jp/

・フリー百科事典『ウィキペディア

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