03.29
世界の大都市人口はこの 50 年でどう変わったのか
今回のブログでは、国際連合から公開されている1975年から2025年の世界の都市圏人口を元に、世界の主要な大都市の人口がどう変化してきたのか、見ていきたいと思います。
図1では世界の300万人以上の都市を地図上にプロットしています。
今回、都市人口の変化を取り上げた世界の主要都市は、地図上にその都市名を書き込んでいます。
図2は主要都市の都市圏人口の経過図です。
都市圏人口1位のジャカルタや2位のダッカが、かつて人口1位だった東京を近年になって抜きました。
これら2つの都市の人口は急増を続けており、すでに人口減少に移っている3位の東京との差を広げつつあります。
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図1. 世界の都市圏人口300万人以上の都市

図2. 世界の主要都市の人口経過図(1975年~2025年)
爆発的な成長を遂げた都市
図3は1975年を基準(1)とした人口比の経過図です。人口増が著しい都市に焦点を当てています。
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図3. 1975年を基準(1)とした主要都市の人口経過図(人口増が著しい都市)
クワンチョウ(広州)の1975年を基準とした倍率は圧倒的と言えます。50年間でおよそ16.7倍の人口となりました。
上海でも3倍以上に増加しています。
中国の大都市における人口増の背景として、1978年からの改革開放による経済特区化と外貨流入による製造業・物流・金融の都市への集積、農村の人々が沿岸部に大量に移動したことがあげられます。
また、都市に郊外が編入されることにより都市圏の行政境界が拡大したことも要因となっています。
特にクワンチョウの異常な人口増は、シェンチェン(深圳、深セン)やホンコン(香港)などが含まれる珠江デルタ全体の都市圏化が反映されているものと考えられます。

図4. クワンチョウ(広州)の高層ビル群
そして、アフリカのメガシティ、キンシャサはおよそ10.5倍、ラゴスはおよそ5倍に人口が増えました。
南アジア、バングラデシュのダッカでもおよそ7倍、インドの大都市ニューデリーもおよそ5倍に伸びています。
これらの背景としては、高い出生率や農村の貧困に起因する都市への人口集中があげられます。
キンシャサではコンゴ国内の紛争・暴力から逃れるための移住などもその要因です。
アフリカや南アジアの都市は、世界でも最も急速に人口が増えた地域であり、今後も増加が続くと予測されています。
図5.キンシャサの市街地(ウィキペディア キンシャサより)
成熟した先進国の都市
図4は人口増が比較的穏やかな都市に焦点を当てた1975年を基準(1)とした人口比の経過図です。
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図6. 1975年を基準(1)とした主要都市の人口経過図(人口増が比較的穏やかな都市)
東京の50年間の人口増はおよそ1.37倍にとどまりました。
パリ、ロンドン、ニューヨークといった先進国の諸都市はいずれも1.0~1.3倍程度の緩やかな増加、あるいは横ばいとなっています。
この背景には出生率の低下や住宅価格の高騰による中心部の人口停滞があり、都市圏の拡大はあるものの人口そのものは大きく増えない状況となっています。
このような都市では労働市場の多様性や高賃金の職種、大学や研究機関、医療・福祉サービスなどが集中しているため、国内外からの移民が継続的に流入します。
移民が都市の人口維持の主因となっているケースも多く見られます。
東京は世界最大級の都市圏でありながら、増加率は控えめであり、成熟型の都市の典型と言えます。

図7. 東京渋谷のスクランブル交差点
<参照>
国際移住機関IOM Record High Displacement in DRC at Nearly 7 Million | International Organization for Migration
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