06.14
人口1億6千万、人口密度1115人・・、なのに、バングラデシュの大都市の数は意外と少ない!
インドの東側に位置するバングラデシュ、正式名称はバングラデシュ人民共和国、イギリス連邦加盟国です。
元は東パキスタンとして知られ、1971年にパキスタンから独立しました。
バングラデシュは、ヒマラヤ山脈に源を発する二つの大河川、ガンジス川(パッドマ川)、ブラマプトラ川(ジャムナ川)が合流して形成された広大なデルタ地帯をその国土としています。
バングラデシュの人口の特徴としては、まず人口密度の高さがあげられるでしょう。面積の小さな国を除くと、世界で最も高く1km2あたりの人口は、2018年の年央推計で1,115人です。
そして、もう一つの特徴として、1億6千万人の人口(日本のおよそ1.3倍)にもかかわらず、都市的地域の人口はわずか30%(2015年の日本では91.4%)に過ぎないことがあげられます。
2011年3月15日に行われた人口センサスの結果によると、バングラデシュの人口は、144,043,697人、2018年の年央推計値では、164,600千人でした。
この人口に対して、人口100万人以上の都市は、わずかに2つです。バングラデシュで最も人口を擁する都市、首都ダッカの人口は8,906,035人(2011年センサス)、第2の都市チッタゴンでは2,591,681人(2011年センサス)、人口100万人以上の都市は、この2つのみです。
また、同じく2011年センサスの結果によると、人口10万人以上の都市は、わずかに9都市のみでした。
なお、ダッカの2020年の都市圏人口は、Demographia World Urban Area 2020年4月版によると、世界で第19位、15,443千人、チッタゴンは第123位、3,913千人と推定されています。
バングラデシュは、世界最高の人口密度(小さな国を除く)であるにもかかわらず、都市への人口集中がそれほど顕著ではない国です。このことは、つまり国土のほとんどを占める肥沃なデルタ地帯で農業を営む人々が、非常に多いことを意味します。
ちなみに、人口密度に限ると、日本において、平野部に国民のほとんどが居住していると仮定すると、その人口密度はだいたいバングラデシュと同じになります。
ところで、バングラデシュのオリジナル地図を作っていましたが、ブログアップに間に合いませんでした。出来次第、新しい記事でアップします。ご期待ください。
<参照>
・国際連合 人口統計年鑑システム https://unstats.un.org/unsd/demographic-social/products/dyb/
・Demographia, 2020.04, Demographia World Urban Areas 16th Annual Edition, http://www.demographia.com/
・フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』